3月8日、甲子園で行われたオープン戦は、【阪神10―3広島】で阪神が勝利しました。オープン戦の勝率を5割に戻したこの一戦。初の2ケタ得点で打線にエンジンがかかってきました。それでは、この試合を振り返っていきたいと思います。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
広島 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 10 | 1 |
阪神 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 8 | 0 | 0 | × | 10 | 13 | 1 |
佐藤輝が猛打賞でOP戦打率3位に浮上
この日で4試合連続4番を任されている佐藤輝明選手。1打席目に反対方向へクリーンヒットを放ち先制点のきっかけを作ると、6回は2打席連続でライト前ヒット。1イニング8得点の立役者として躍動しました。3安打1打点で打率も.381に上昇。オープン戦ながら首位打者を狙える位置にいます。現時点の印象ですが、ヤクルト・村上宗隆選手が進化した3年目に近い成長曲線を描いているように感じますね。長打力のある佐藤輝が打率まで安定してくると、投手も怖がってストライクゾーンで勝負しなくなってくるはず。そこで打てる球を待つ対応ができるようになってもらいたいですね。間違いなく阪神が優勝を目指す上で必要な打のキーマン。やっぱり今年も目が離せません。
西勇が順調アピール
先発は実績十分の西勇輝投手。3イニングを投げ、打者12人に対して被安打3、四球1、奪三振3、失点0と結果を出しました。安心して見ていられるときの西勇が戻ってきている印象です。やっぱり西勇―梅野のバッテリーは映えますね。ローテ入りは間違いないと思うので、開幕に合わせてしっかり調整してもらいたいです。一方で、こちらもローテ入り確定と見られている伊藤将司投手は4失点と結果残せず。8、9回は無失点だったので、立ち上がりの不安を解消できるように頑張ってもらいたいところです。小野泰己投手と石井大智投手はそれぞれ1イニングずつを投げて無失点。特に小野は前回登板に続くパーフェクトピッチ。ストライク先行で球数も少なく、勝ちパターン入りが現実味を帯びてきました。中継ぎ投手の激しい争いにも注目ですね。
梅野が走攻守で活躍
今年のタイガースは正捕手争いにも注目が集まっています。この日は大本命の梅野隆太郎選手がマスクをかぶり、3回表にはピンチで三塁走者を刺す好守備で西勇を援護。4回にはレフトの頭上を超えるツーベースでパワーもアピールし、本塁送球の間に三塁を陥れる好走塁も見せました。序盤に主導権を握れた最大の功労者は、間違いなく梅野だったと思います。ライバルの坂本誠志郎選手も好調ですが、現状ではやっぱり梅野が一歩も二歩もリードしていると個人的には感じています。元々、打撃で結果が残せるなら正捕手は争う必要もなく梅野で決まりのはずなので、打撃面で首脳陣の信頼を勝ち取ってもらいたいですね。
この日のMVPはロハス
3安打の佐藤輝と迷うところですが、2安打3打点のロハス・ジュニア選手を勝手にこの試合のMVPとさせてもらいました。判断の決め手は、2安打とも右打席でしっかり球を捉えられたこと。昨年、期待外れの結果に終わったロハスですが、特にバッシングされたのは右打席で結果を残せなかったことだと思います。日本の野球に順応し始めているなら、これ以上ない朗報ですね。あとはクリーンナップの後ろを打つ役割になると想定されているので、得点圏で結果を出せたという点もプラス要素。佐藤輝が出てロハスで返すという形がハマれば、得点パターンも増えて万々歳ですね。長打も出始めているので、今年は期待したいところです。この日スタメン起用の江越大賀選手は1安打1打点で好調を維持。チャンスの数は少ないものの、小野寺暖選手も2安打で打率5割に到達。本当に外野手争いは熾烈です。毎日のように本命が入れ替わるこの状況も、矢野監督が望む競走のカタチなのでしょうね。今日の試合も頼むで〜。
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